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カメラの解像度って?Part3

高画質動画化にはコストが掛かる!よってフルHDで十分

前回Part2では、「4Kや8Kの放送が話題となって来ていますが、実際にはフルHD(1920×1080)の2Kテレビが主流なので、撮影するカメラもフルHDで十分」と説明させていただきました。そして、今回は、防犯カメラとしてもう一つ、フルHDで十分とする理由をお話します。

高画質は大容量

それは、撮影された動画の容量です。フルHDの場合の録画に必要な容量を一般的なフレームレート30fps(フレームレート1秒間に表示されるフレーム数)で見てみましょう。フレームレートとはパラパラ漫画のイメージで良いと思います。1秒間に何枚めくるかで、スムーズさが違って見えますよね。

1920 × 1080 × 24bit(圧縮なしの画像情報/1ドットまたはpx)× 30fps
= 1,493bit = 186.6Mbps(1秒間の容量 = ビットレートと言います)
したがって、
60秒録画するのに(186.6Mbps × 60s)11.2GB、
60分録画するのに(11.2GB × 60m)672GB、
1日(672GB × 24h)16TB

実際には、動画を圧縮する技術(*1)があり、このデータの3分の1位まで小さくできるようです。さらに、ビットレートも小さくする(テレビの場合24Mbps以下)事で、実際の容量は10分の1位になっています。

実際のカメラ機器が録画に必要な容量は

SONY ハンディーカムもCANON デジカメほぼ同様のスペックです。
フルHDで32GBに保存できる記録時間180分(フレームレート24P ビットレート25Mbps)となっているので、60分記録するのに約16GB必要です。

それでも、1日384GB、1ヶ月11TBとかなりの容量が必要になります。

また、記憶容量が増える事に伴って録画装置のコストアップや、接続ケーブルに流れる容量の増加による、ケーブルの規格アップや伝送距離が短くなるための中継機の導入など、さらなるコストアップになってしまいます。

防犯カメラの場合

防犯カメラの一般的な例。(2メガピクセルとは200万画素数の意味)
IP Camera

このカメラを例にJVCホームページの記録時間シュミレーションを利用して24時間/1日×30日(*2)の録画に必要なハードディスク(HDD)の容量を調べてみましょう。

フルHD 30ips(Image per second = 1秒間に取込む画像枚数 = fpsと同義)の場合、必要なHDDの容量は約1.32TBとなり、フルHD 15ipsの場合は、1/2の0.66TBとなります。4Kの場合はそれぞれの倍数となるので大きなHDDが必要になってきます。さらに、2台、3台と設置する台数分容量が必要となります。

防犯カメラ録画機の一般的な例
NVRの例

防犯カメラの録画機(NVR =Nerword Video Recorder や DVR = Digital video recorder)は高価で、さらに、内蔵HDDの増設にコストが加わります。

防犯カメラ1台の場合、15fpsで30日間録画するためには1TBのHDD、テレビのように滑らかな動画とする場合は、2TBの容量が必要となります。

防犯カメラはアナログが主流だった

今でも小規模防犯カメラとして利用されているいわゆるアナログカメラは、テレビアンテナ配線と同じ同軸ケーブルを使って映像を伝送する仕組みです。現在はIPカメラ(またはネットワークカメラ)に移行しつつあると言われていますが、国内に存在する防犯カメラの殆どはアナログカメラの様です。このアナログカメラが扱う画像の解像度の上限(*3)が1920 × 1080のフルハイビジョンです。
AHD(Analog High Definition)がデファクトスタンダードであった事から、防犯カメラがフルHDが標準となっていると思われます。

という訳で、防犯カメラの解像度はフルHDで十分というお話しでした。


*1 動画コーデック(動画圧縮伸張プログラムの総称)
MPEG-2、H.264、H.265等があり、H.265が現行主流となっているH.264から移行すると思われます。(H.265を利用するには防犯カメラの場合、カメラおよび録画機双方が対応している必要がある。ただし、H.265対応の場合は、H.264も対応している)
*2 青森県の防犯カメラを設置する際の法律や条例についてによると、「画像の保存期間は、設置目的を達成する範囲内で、必要最小限どの期間(概ね1か月以内)」とあり、1か月以内を基準に録画時間を検討する必要があるかもしれません。
*3 EX-SDI方式の登場により4K解像度が可能になった。ただし、録画機も対応する必要がある。